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2023/8/18 01:00

【2023/7/19開催】広告 × サイト改善で売上アップ!ポストCookie時代の商品データ活用セミナー!レポート

セミナーレポート

dfplus.io では月に1回程度、媒体に関するセミナーを行っており、無料でご参加いただけます。2023年7月19日にシルバーエッグ・テクノロジー様と共催した「広告 × サイト改善で売上アップ!ポストCookie時代の商品データ活用セミナー!」は多くの方にご参加頂きました!その内容をご紹介します。

第一部:これからのダイナミック広告(株式会社フィードフォース)

株式会社フィードフォースの高橋より、ダイナミック広告の歴史を振り返りながら、今後どのようにデータフィードをマーケティングに活用していくかについて、ご紹介しました。

Criteo、Google、Facebook の3強時代から多数の媒体を選択する時代に

ダイナミック広告の歴史

今後、ポストCookieという時代を迎えるにあたって、ダイナミック広告が今までどんな歴史を辿ってきたかを振り返ります。

  • ダイナミックリターゲティング広告の黎明期
    Criteoが非常に注目されていた時期。当時は圧倒的なパフォーマンスが出ていて、ダイナミック広告 = Criteoの時代。

  • プラットフォーム3強時代
    3強とは、Criteo、Google、Facebook(Instagram)で、この3媒体を抑える必要がある時代。今でも、ダイナミック広告といえば、この3媒体が第一想起される。

  • ポストCookie期
    3rd Party Cookieの規制により、今までタグ経由で取得できていた閲覧履歴などのユーザー情報の取得が難しくなる。こうしたユーザー情報を活用しているダイナミック広告の各媒体が、どのような対応をするのかが注目ポイント。

さらに、データフィードを活用する媒体が非常に増えており、多様な組み合わせができる時代。

ポストCookie時代への対応が求められる

データフィード市場の成長はCriteoに代表されるダイナミックリターゲティング広告の台頭がターニングポイントでした。

その後、EC業界では、Google ショッピング広告、Criteo、Facebookの3強時代が続きます。人材業界では、Indeed、求人ボックス、スタンバイの3つが主要媒体としてスタンダードになりました。

今後、プライバシーに配慮したポストCookie時代に、各媒体はもちろん、皆さまも対応していかなければならない状況です。

広がるデータフィードの活用領域

データフィードを活用する媒体は年々、増えています。直近の1年間では、Microsoft、Pinterest、Twitterでデータフィードを活用するダイナミック広告がローンチされています。

もともとデータフィードは、Criteoのダイナミックリターゲティング配信のようにコンバージョンに近いところで活用されていました。それが今では、興味・関心や認知の領域でも有効な手段になっています。

今回、ご一緒しているシルバーエッグ・テクノロジーのレコメンドエンジンのようなサイト改善にもデータフィードが活用され、広告だけではない領域にも広がっています。

2022年に当社が行った「フィード利用調査」によると、1社あたり平均で4.7フィードを利用しており、今後さらに増える可能性もあると思っています。

広告のパフォーマンスを最大化するためには?

ダイナミック広告のパフォーマンスを改善するためには、フィード改善が非常に重要です。しかし、それだけでいいのでしょうか?答えは「ノー」です。

サイトへの訪問が増えても、商品の購入につながらないと意味がありません。サイト内のCVRをいかに高めるかというところを、シルバーエッグ・テクノロジーの園田さんからお話いただきます。

第二部:サイト内のCVRを高める、レコメンドエンジンの役割と仕組み(シルバーエッグ・テクノロジー株式会社)

シルバーエッグ・テクノロジー株式会社の園田様より、レコメンド・エンジンの役割や効果に加え、これまでの歴史や使われている技術について、詳しくご紹介いただきました。

シルバーエッグ・テクノロジーはパーソナライズされた体験をAIで創り出す

広告で来ていただいたお客様に、買ってもらうにはどうしたらよいのか?そんなところのお話をしていきます。

広告運用については、きちんと考えてやっている方が多いと思います。しかし、オーガニックも含めて訪問したお客様をどうもてなして、どう買ってもらうか、という部分で見過ごされている機能があります。それは、レコメンドエンジンやサイト内検索といった、ECサイト内ではあって当たり前とされている、昔ながらのツール群です。

シルバーエッグ・テクノロジーはAIマーケティングソリューションの専業サービス企業として、1998年から日本国内で事業を行っています。レコメンドエンジンをメインに国内のEC事業者やメディア、人材の企業に利用されています。

パーソナライズされたユーザー体験をAIで作り出して、企業の収益と競争力向上に貢献し、顧客企業とともにレコメンドサービスの未来を創っていく、インターネットをよりパーソナルにする企業として活動しています。

「広告」と「レコメンドエンジン」の違いとは?

ここでは、広告とレコメンドの違いを紹介し、レコメンドエンジンの働きについて、理解を深めていきます。

レコメンドはサイト内のCVRを上げるのに効果的なツール

現代のレコメンドエンジンは顧客のニーズを理解し、商品を売ることに特化したAIツールです。機械学習の進化とともに利用の用途が拡大してきました。「あなたへのおすすめ」は誰でも見たことがあると思います。

レコメンドとターゲティング広告は、どちらもAIによるパーソナライズ技術を活用していますが、使われるところが違います。広告はサイトへの集客に使いますが、レコメンドはサイトの中で使います。どちらもパーソナライズされたコンテンツをユーザーに見せることは同じでも、広告がクリックしてもらってサイトへの誘導を図るのに対し、レコメンドはサイト内のCVRを上げるのに効果を発揮するツールです。

似て非なるコンセプト。レコメンドはユーザーの利益になるように働く

「顧客のニーズを理解して、商品を売ることに特化」というと、ダイナミック広告やターゲティング広告とあまり変わらないと思われるかも知れません。しかし、どちらもパーソナライズと言いながら、コンセプトがかなり違います。

ターゲティング広告は、ある商品・サービスに関心のありそうなユーザーをシステムが探して、その情報を提示する仕組みです。対して、レコメンデーションはユーザーを探すのではありません。ユーザーにとって関心のありそうな商品・コンテンツを、自社サイトから探して提示する仕組みになっています。

ターゲティング広告は自分たちのサイト外、 中立的なWeb環境で自社サービスを目立たせるために使われます。お客様を自社サイトに呼び込むために使うので、自分たちが売りたいものにマッチするユーザーを探すというのは、実は広告主の利益を最大化するように働きます。

言い換えると、ターゲティング広告では、必ずしもユーザーが見たいものを見せるわけではありません。そのため、欲しいわけではないのに同じ広告が出続ける、ということが起こります。

これに対して、モダンなレコメンドエンジンは極力、同じものを繰り返し見せないようにします。ユーザーが何を求めているのかを、サイト内での行動トラッキングから分析し、ページごとに最適な商品を選びます。つまり、事業者が売りたいものを見せるわけではないのです。

土用の丑の日に「うなぎ」以外をレコメンドするのが役割

少しわかりにくいので、1つ例をお話します。

例えば、食料品のECサイトでレコメンドエンジンを導入した際に、土用の丑の日に「うなぎ」をレコメンドして欲しいと言われたとします。しかし、これはレコメンドエンジンの役割ではありません。

土用の丑の日に「うなぎ以外」のものを求める人はたくさんいるはずです。そのニーズに応えて本当に欲しいものを提案するのが、レコメンドエンジンの役割になります。もちろん、「うなぎ」を求めているユーザーには「うなぎ」を提案します。

ECサイト外で「うなぎ」のキャンペーンをやるのは、当然ダイナミック広告の役割ですし、ECサイト内で「うなぎ」を周知するためにバナー広告を使うことも当然あると思います。

そこに、別枠でレコメンドエンジンを導入することで、顧客が本当に欲しいものをサイトの中で見つけられるようになり、結果的に、売上と顧客体験の向上が実現できるわけです。

レコメンドエンジンは訪問したお客様に選択肢を提示する

ユーザーのカスタマージャーニーに沿ってもう一度、整理しましょう。

ターゲティング広告・ダイナミック広告は、ユーザーの消費を喚起します。そのための広告アルゴリズムがあり、適切なメッセージを適切なお客様に届けて、自社サイトへの訪問を誘発します。

ここで覚えていただきたいのが、ほとんどのユーザーさんは、商品広告を見た時点では曖昧なニーズを持ったままサイトにアクセスします。

そこで重要になってくるのが、レコメンドエンジンです。レコメンドエンジンは訪問したお客様に選択肢を提供します。選択肢をいくつか見せる中で、お客様が本当に欲しいものは何かというのをAIが学習します。そして、具体的なニーズに沿った商品を提案することで購買行動を誘発し、CVRや併売率を上げていきます。

国内アパレルECの15~20%はレコメンド経由の売上

私たちの提供しているレコメンドエンジン「アイジェント・レコメンダー」で、国内のアパレル30社の成果を調査しました。

大・中・小の3種類に分けた時に、小規模のサイトで売上の約2割がレコメンド経由で生まれ、大規模サイトでも約15%はレコメンド経由で売上が生まれいます。

仮にレコメンドエンジンがなかったとしても、この15~20%の売上が消えるわけではないと思います。しかし、多くのお客様が欲しい商品にたどり着けずに、途中で離脱してしまうことでしょう。

もはや、昔のように「似た商品を出す」といった単機能のレコメンドは必要とされていません。EC戦略の進化に合わせて、顧客のニーズを発掘し、 具体的な購入行動につなげていくことのできる、高度なAIを積んだレコメンドツールが必要な時代になっています。

レコメンドエンジンの技術は、行動情報をベースにした協調フィルタリングが主流

同じ商品を見ていても、人によってレコメンド内容が変わる「行動情報・協調フィルタリング」

ここではレコメンドを可能にする技術をご紹介します。一人ひとりのお客様にとって一番良いと思える商品をどう提案するか、そこを突き進めるためにAI技術、機械学習技術が使われています。

レコメンドエンジンは「アイテムベース・フィルタリング」と「行動情報・協調フィルタリング」の2つに大別できます。

1つ目のアイテムベース・フィルタリングは、商品やコンテンツの付帯情報(メタデータ)の類似度が高いものをおすすめするツールです。ユーザーの属性情報を分析するツールもあります。

例えば、シャツの属性で「色:カーキ」というものがあり、お客様が見ている商品が「カーキのシャツ」だったら、その属性に近く似ているものを表示します。このようなレコメンドシステムは、ECサイトが世に生まれた時から使われてきました。

こういった単純に似ているものをレコメンドするのではなく、お客様が今、何を求めているかを分析して出すのが、2つ目の「行動情報・協調フィルタリング」で、この技術をコアにしたレコメンドエンジンも広く使われるようになってきました。

この技術は、単純に商品同士が似ているかではなく、その商品を閲覧・購入した人が他にどんな商品を閲覧・購入したか、その似ているユーザーの行動情報を学習して、おすすめアイテムを算出します。

アイテムベース・フィルタリングだと、「この服に似ている商品」というのが固定で決まってくるので、誰が見ても同じような商品がおすすめされます。対して、協調フィルタリングを使えば同じ商品を見ていても、その前に見ていた商品や、その前に買ってきた商品が一人ひとり異なるので、全然違う商品をおすすめできます。

例えば、サイトで同じカーキのシャツを見ているユーザーも、単に「シャツが欲しい」と思っているだけなのかもしれないし、着こなしのために「何かカーキの服が欲しい」と思っているかもしれません。最新のAIは、ユーザーが何を求めているかを、その時のユーザー行動から推測することができます。

様々なシャツを連続して見ているユーザーには、多様なシャツをレコメンドし、カーキ系のパンツやシャツなど様々な商品を見ているユーザーには、カーキ色のグッズをレコメンドします。

行動情報ベースのレコメンドの性能が出やすい3つの特徴

レコメンドにはいくつかエンジンがありますが、テストをすると一番、性能が出やすいのが行動情報です。その特徴は、以下の3つです。

  1. データに“ウソ”が出にくい

    年齢・性別といったユーザーの属性情報は、意外とエラーを含んでいます。私は男性ですので、性別を問われると男性にチェックを入れます。しかし、その人が男性向けの商品だけを買うかどうかは、チェックマークでは計り知れないわけです。

    たとえば、私が子供や妻のプレゼントに女性物の服を買うこともあるでしょう。表面的な男性という情報だけでは、その人の本当のニーズに迫ることはできないわけです。

    それに比べて、「何を見た」「何を買った」という行動情報は、その人の具体的なニーズを示します。男性ユーザーでも、いまは女性物の服を探している、といったインサイトを得ることができます。

  1. データ量が多い / 構造化されており分析しやすい

    閲覧ログ・購買ログのようなユーザーの行動情報は、どの企業でもデータとして整理されていることが多く、これを使って高度な分析ができます。

    対して、たとえば、レビュー情報は構造化がされていなかったりします。色々な文法で、色々な人が、色々な感情を込めて書いた文章をAIで分析して、レコメンドをしようとすると、システムが複雑になりがちです。計算ステップ数が増えるので、リアルタイムで商品をレコメンドしづらくなります。

    それに比べて、行動情報を使ったレコメンドはデータが構造化されているためAIで分析しやすく、高い成果を出しやすいという特徴があります。

  1. データがリアルタイムで蓄積され、傾向が変化する

    これは重要なのですが、閲覧ログ・購買ログといった行動情報はECサイトが開いている限り、リアルタイムで蓄積されて傾向が変化します。今、私がこうやって話している間も、ECサイトでは何かの商品が売れて、ひょっとしたら30分ぐらい前にSNSでブレイクした着こなしウェアが急に売れているかも知れません。

    AIベースでユーザー行動情報を使ったレコメンドエンジンは、こうやってリアルタイムで変わっていくトレンドも、きっちりと計算に織り込んでレコメンドをしていくことができます。

    そのため、「ユーザーがアクセスした瞬間に何が欲しいのか」というのを比較的、分析しやすいという強みがあります。

この3つ特徴を使った行動情報分析によるレコメンドは単に統計を取るだけではなくて、ユーザー「個人単位」で、「いま」のニーズに迫ることができます。

1年前に入力されたユーザーの属性情報と、直近のユーザーの閲覧・購買ログだと、どっちが顧客の本当のニーズに迫れるかというと、実は閲覧・購買情報であったりするわけです。

性能の良いと言われるレコメンドエンジンは、我々もそうですが、AmazonやNetflixみたいな世界の巨人も行動情報をコアに据えた開発で、成果を上げています。

協調フィルタリングをベースにしたレコメンド技術の進化と歴史

協調フィルタリングは1992年には基本的なロジックがあった、昔から存在する技術です。 

その後、Amazonが1998年の段階で協調フィルタリングを使ったレコメンドエンジンを投入し、Netflixが2006年にレコメンドエンジンによるコンテストを行って、業界全体の技術が底上げされました。

YouTubeもアルゴリズムの強化によって、協調フィルタリングをさらに改良するなど、色々な会社の技術開発により、AIエンジンとしての技術が磨かれてきました。シルバーエッグ・テクノロジーも世界的な学会などに参加して技術開発に取り組んでおり、非常に成熟した技術を皆様にお届けできている状況になっています。

YouTubeは行動情報と機械学習で、新しい視聴文化を築く

このレコメンドのためのAI技術というのは非常にインパクトがあり、ここではYouTubeの例をご紹介します。

YouTubeでは比較的シンプルなレコメンドエンジンに代わり、2011年に機械学習技術を使った行動情報ベースの新型レコメンドエンジンを投入しました。

2011年以前のYouTubeは、皆さんの記憶にもあるかも知れませんが、小さな動画をブログやウェブサイトの中で1つだけ見るような、おまけ機能的な使われ方がすごく多かったです。

でも今はYouTubeといえば、YouTubeのホームページに直接アクセスして、何か登録しているコンテンツを見たり 、おすすめされる動画をずっと見続ける、そんな文化があります。そのきっかけを作ったのが、このユーザー行動情報ベースに機械学習を取り入れたレコメンドエンジンということになります。

今までブログの中でおまけ的に1つの動画だけ見るというカルチャーが、見終わった後に出てくる動画のレコメンド精度が良かったことから、ついつい次の動画も見てしまうという行動を促し、エンゲージメントが著しく改善したわけですね。

ECサイトでも、アクセスしたお客様に本当に欲しいものを提案したり、これもついでに買った方がいいのではないか? そのような提案をすることによって、CVR・併売率・顧客単価を上げていくことができる、そういうふうに考えて 私たちは多くの企業にレコメンドエンジンを提供しています。

レコメンドは「ユーザーのニーズを喚起する」

レコメンドエンジンが提案すべきものは何なのか?これを「Inspiring Choice」と英語で書いています。ユーザーのニーズを喚起する選択肢を提案することによって、顧客体験を上げて、購買の角度を上げていく、 そんなツールがレコメンドなわけです。

たった3回のクリックでユーザーの曖昧なニーズを捉える

ユーザーの曖昧なニーズをどう捉えて、リアルタイムでレコメンド商品をどう変化させるか、というのを実例でご紹介します。
(デモは、YouTube でご覧いただけます。)

ある ECサイトで2つのシナリオを用意し、実際にレコメンドのデモを作りました。

  1. 「ビーチ関連」の商品を探している場合

    ビーチ関連の商品が何か欲しいなと思って、広告を見てECサイトにアクセスしてきたお客様だと思ってください。トップページにアクセスして、例えばキーワードでサンダルを検索すると、検索結果にサンダルがたくさん出てきます。

    ここで1つのビーチサンダルをクリックするところからが、レコメンドの使いどころになります。

    なんとなくビーチ関連の商品が欲しい人に、クリックをしたビーチサンダル以外にも、ブーツやビーチタオルなどバラエティ豊かなレコメンド商品が出てきます。ここで、ビーチタオルも気になってクリックすると、2つの商品をクリックしただけで、レコメンドがビーチボールなどのビーチ系の商品に寄ってきます。

    さらに、ビーチボールも気になってクリックすると、ここまで3商品をクリックしただけでAIは大体お客様のニーズが予測できて、レコメンドはビーチ系商品一色になります。サンダルもあればタオルもあり、ビーチに絡むもので防滴ポーチも出てきます。

    今はスマホを持って海に入ることが当たり前なので、スマホを入れておくためのポーチが必須なのです。これが先ほどお話した「Inspiring Choice」なんですね。「そういえば防滴ポーチも持ってかなきゃいけないよな」っていう気づきをお客様に与えて、購買の確率を上げていく、そんな効果がレコメンドにはあります。

  1. 「サンダル」関連の商品を探している場合

    同じように広告を見てサイトにアクセスしてきますが、ビーチ関連の商品じゃなくてサンダルが欲しいお客様です。

    先ほどと同じようにサンダルを検索してみると、同じように検索結果にはビーチサンダルがいくつか出てきます。他にもサンダルはありますが、夏だし安いので最初のビーチサンダルをクリックします。

    同じようにビーチサンダルをもう1回クリックしてみます。サンダル、サンダルと連続してクリックしたので、レコメンドが先ほどと違ってサンダルばかりになっていますが、ビーチサンダル以外のサンダルも出すようになりました。

    「かわいい系サンダルがあるじゃん」ということで、別のサンダルをクリックすると、どんどんビーチサンダルの数が少なくなり、シャワーサンダルやジュートサンダルなど、サンダルのバリエーションが増えてきました。

    1つ目の例と違って、もうこの時点でビーチ系はサンダル以外のアイテムが全く出なくなります。

たった3回のクリックでお客様ごとのニーズの違いを大まかに予測し、レコメンドとしてこれだけ違うものを出せるようになります。これがレコメンドエンジンでいうところのパーソナライズそのものです。

EC以外にも、コンテンツ、人材など様々な企業で広く使われている

見れば見るほど良いものが見つかり、購入する確率が上がっていくので、AIレコメンドエンジンは様々な企業で使われています。

ここまでご紹介した ECサイト以外では、マンガの配信系サイトでも導入されています。多様なマンガの中からお客様、一人ひとりに次に読んでもらいたい商品を紹介することによって、契約の継続率を維持するために使われています。

また、転職系サイト・人材系サイトでも、ユーザー一人ひとりにあった転職案件や派遣案件を紹介することで応募率を上げるために使われています。

様々な分野で使われているレコメンドエンジンですが、基本原理は同じです。ECサイトやサービスサイトの中に多様な選択肢があり、その中から一人ひとりにあった最適なものを提案するためにレコメンドエンジンは使われて成果を上げています。

レコメンドエンジン活用シーンの拡大

レコメンドエンジンは「あなたへのおすすめ」を出すものと広く認知されていますが、現代のレコメンドエンジンは、より多様な使われ方をしています。

コンテンツレコメンド

例えば、ベイクルーズでは、商品ではなくスタッフのコーディネートフォトをレコメンドすることで、服を選ぶこと自体を楽しんでもらうために使っています。
ベイクルーズのシルバーエッグ導入事例記事はこちら。

このようなコンテンツレコメンドは非常に強いツールになっています。購入だけでなく、顧客にファンになってもらい、より商品を好きになってもらって、最終的にLTVを上げる、エンゲージメントを上げるために使われています。

ブログやスタッフ投稿などのオウンドメディアコンテンツは、商品と組み合わせてレコメンドすることで、「このコンテンツを読んでいる人は、こんな商品を買っています」とニーズを喚起することができます。

また、ある商品を見ている人に、「この商品を見ているのであれば、こういうブログ記事が役に立つかもしれません」という提案をして、よりブランドへの理解を深めてもらう、そんな使い方もできると思っています。

レコメンドメール

レコメンドメールはECサイト用のレコメンドAIと同じ仕組みで、メールやLINEによるパーソナライズド・メッセージの送信が可能になっています。

よく行われる「カゴ落ちメール」は、リターゲティング広告と同じ考え方です。ただ、カートに入れたままの商品は、 その人が本当にその商品を買い忘れたのか、やっぱり不要なのでやめたのかは判別できません。買うのをやめたのに同じ商品をメールで紹介してこないでよ、という人もいるかも知れません。

それに対して、カゴ落ち商品をリマインドするだけでなく、他にも「お客様に合ったこんな商品がありますよ」というプラスアルファの提案をレコメンドメールですることで、サイトの再訪問率・利用率を上げることができる、そんなツールになっています。

OMO

OMOレコメンドという使われ方もあります。

レコメンドエンジンのAIは商品の購買ログや閲覧ログを元に、高度なニーズ予測をします。購買ログに関しては、店舗でも取得することが可能です。

POSシステムに店舗会員のお客様の購買ログが蓄積されています。このお客様の店舗での購買ログと、ECの閲覧ログ・購買ログを組み合わせてAIに分析させることで、ECを使ったことのない店舗会員のお客様にメールで商品のレコメンドができるようになります。 

そして、レコメンドされる商品は一人ひとりのニーズにマッチされたものになっている。レコメンドエンジンは、こういったECを超えた使い方もできます。

レコメンドエンジンは顧客体験を変えていく

カスタマージャーニーに沿ったレコメンド

レコメンドエンジンは、ただサイトの中であなたへのおすすめを出すだけではありません。

メールを使ったプロアクティブな商品の提案、店舗会員を巻き込んだ提案によるエンゲージメントの向上、メールでサイトへの訪問を促し、サイトの中で何を閲覧したかをさらに学習することで、より最適な商品のレコメンドができる、というポジティブなサイクルを回すことができます。

お客様のカスタマージャーニーに沿ったレコメンド提案によって、より優れた顧客体験を作り出し、お客様に最高の発見をしてもらう、これが今のレコメンドの在り方と言うことができると思います。

レコメンドエンジンは顧客体験そのものを良質にする

行動情報とAI技術に基づいたレコメンドエンジンは、顧客体験そのものをより良質なものにしていきます。

もちろん売上の向上、売り場の改善のために非常に効果のあるツールです。ただ、それだけではなく、このサイトに行ったら「良いものが買えた、良いものが発見できた」という体験を提供することで、2回目の購入を促しロイヤリティを向上することができる、そんなツールになっています。

また、パッケージ化されたレコメンドエンジンでも、サイト一つ一つに最適化するようにカスタマイズすることで、 レコメンド経由での売上げがどんどん向上していきます。

パッケージのレコメンドエンジンですと、シルバーエッグの例では15%ぐらいがレコメンド経由の売上になっています。 これをカスタマイズしていくことで、レコメンド主体で物が売れていく環境を作っていけると考えています。

「何もしなくても『必要な』情報が飛んでくる」のがレコメンドの到達点

広告を見て何か面白そうとECサイトにアクセスする、検索エンジンで「こんな商品ないかな?」と探す。今までのウェブ体験は、基本的にユーザーが情報・商品を探すという行動原理がベースにありました。

しかし、今はTikTokに見られるように、AIの登場によって情報がユーザーを探すという逆転現象が起きています。TikTokのような動画プラットフォームでは、動画を見ているだけで自分好みの情報が勝手に飛び込んでくる状態を、レコメンドエンジンで作っています。

広告とは別の視点でお客様に商品の気づきを与え、購買の確度を上げていく、そんなレコメンドエンジンによる買い物体験の質の向上が、ECサイトに求められるようになると思っています。

ぜひ、最適なレコメンドエンジンを選んでいただき、ECサイトの改善、顧客体験の改善に取り組んでみていただければと思います。

シルバーエッグ・テクノロジーへのQ&A

EC以外の導入実績は?

今、EC以外で多いのがコンテンツ配信系です。動画、マンガ、ニュースサイトなどで導入される例が増えています。マンガや動画サイトを立ち上げるメディアが増えており、そこでレコメンドエンジンの需要が盛り上がっているのかなと思います。

他には、観光やツアーといった情報サイト、数は少ないですが不動産情報サイトやライフハックのようなIT情報を配信するようなサイトで、コンテンツレコメンドとして使われている例も多いです。

ECだと、どのような商材で効果が出やすいか?

カテゴライズされてない商品をたくさん抱えている企業は、我々のような行動情報ベースのレコメンドを良いと思うかもしれません。

例えば、中古フィギュアやレコードをたくさん扱っている企業のレコメンドは得意です。

通常のカテゴリーでは収まらないようなものは、この商品とこの商品を同時に組み合わせる、といった行動パターンが現れやすく、そのパターンからレコメンドすると意外と購入率が高かったりします。

導入までに必要な準備は?

トータルで作業として1〜2ヶ月ぐらいかける企業が多く、大きく3つの準備が必要です。

  1. 商品・ユーザーのマスターデータの連携
    レコメンドする商品、あとはユーザーのマスターデータを当社のクラウドシステムに連携していただく必要があります。

    個人情報保護の観点から、ユーザー情報は個人名などではなく、ユーザーIDのみを連携していただき、日時で定期的にアップデートされる仕組みを作っていただく必要があります。

  1. 閲覧・購入ログを取得するためのタグの設置
    AIがお客様の閲覧・購入ログを学習するために、サイトへ当社のタグを入れる必要があります。そのタグを介してお客様が、何を見て、何を買っているのかをユーザーIDごとに判別する機能を持たせます。

  1. レコメンドを表示するためのタグの設置
    タグを設置しレコメンドの表示位置を設定すると、あとはAIが自動的に「この人には何をレコメンドするか」という計算を始めます。

システムが絡む作業にくわえ、レコメンドを表示するためにデザインの変更が必要なので、時間をかけられる企業が多いです。

その他に、事前の設定としてAIにもアルゴリズムの種類がいくつかあるので、どんなアルゴリズムを使うかを、我々のコンサルタントと相談して決めていただく必要があります。

「この商品には、こんなものをレコメンドする」みたいな事前設定はありません。

他のレコメンドサービスとの違いはありますか?

一番違うのはリアルタイム性です。

ほとんど設定しなくても、きちっとデータを取って、AIが自動的にその瞬間その瞬間に適したものをレコメンドする。つまり同じものが、なかなかレコメンドされないという状況を作ることにかけては、我々に一日の長があると思います。

他社のAIを使うと同じものがずっと出続けたりするのが散見されますが、我々の場合はそれがかなり低く抑えられています。これは、今までずっとAIというものに向き合ってきた大きな特徴になります。

かなり多様な会社と取引があるので、そのデータを取得して会社ごとの傾向を分析し、万能に使えるエンジンを鍛えてきました。従ってデフォルトでも、多くの企業で成果が出ますし、カスタマイズすることで成果をさらに上げていくことが実現できるようになってきました。

AIを使うサービスは学習期間が必要なイメージです。シルバーエッグでは、どれくらいかかりますか?

大体2ヶ月ぐらいでレコメンドの成果が高まった状態になります。それまでは、学習を進めていくことで、だんだん成果が上がっていきます。

導入した直後の何も学習できていない状態をコールドスタート問題と言い、成果が出にくい状況になります。

それに対する単純な対策は、学習期間にリリースしないという手です。ただ、契約期間中なのに2ヶ月間、何も出さないのはもったいないので、その選択をする方はそうそういません。

一方で、我々はリアルタイムでランキングを表示することができます。リアルタイムでお客様が何を見て、何を買っているかのデータを取得しているので、リアルタイムで一番売れている商品をカテゴリーごとに出せたりします。

そのため、レコメンドを始めた初期は、レコメンドコーナーの中にランキングで一番売れた商品を入れたり、ランダムに商品を入れることで、そこから学習させたりしています。

ランキング表示はかなり強力で、レコメンドにプラスしてランキングを別で使っていることもあります。それをレコメンドの補填として使うことで、初期でもかなり売上げの効果を出せる仕組みにしています。

まとめ

ポストCookieの時代に入り、これまでのダイナミックリターゲティング広告だけでは、今までの売上を維持するのが難しくなってきています。

しかし、今回ご紹介したシルバーエッグ・テクノロジーのレコメンドエンジンのように、お客様の購買体験を向上し、売上につなげる方法は存在します。

広告運用だけでなく、サイト改善、ひいては顧客ロイヤリティの向上までを一気通貫で考えていくことが、これからのサイト運営に求められていきそうです。

シルバーエッグ・テクノロジー:https://www.silveregg.co.jp/

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