導入事例インタビュー

CriteoのROASを1.24倍に改善!SEOに強いベルトラが重視する、
「失敗したくない」旅行客を掴むデータフィード広告運用とは

ベルトラ株式会社 堀端 勲様
(撮影:海保竜平 写真提供:株式会社CINC)
  • ベルトラ株式会社
    https://corp.veltra.com/
    VELTRAは「旅での体験が人々の人生を豊かにする」と信じ、その起点・軸となりうるツアー・アクティビティの市場提供に専念してきました。現地オプショナルツアー予約専門サイト「ベルトラ」(https://www.veltra.com/jp/)にて、世界150ヵ国以上、12,000にのぼる高品質なツアー・アクティビティを取り扱っています。
圧倒的な商品数・口コミ数をほこり、SEOも非常に強いベルトラで「実は再訪問が重要」。 顧客に寄り添うマーケティングの実践について、堀端 勲様にお話を伺いました。

旅行者の声を細かく拾い上げた、競合に一歩差がつくオプショナルツアー商品

―大変な時期の中、インタビューへのご協力ありがとうございます。
―まずは御社の事業についてお教えください。
ベルトラは現地オプショナルツアーの予約サービスで、12,000ほどのツアーを取り扱っています。この分野では近年、外資系企業の競合が増えているのですが、弊社は2004年から「日本人が日本人のために作り上げてきたオプショナルツアー」の会社として運営してきた、というのが特長です。日本人のために考え抜いて作ったツアー商品は、サイトに寄せられた体験談でも高い評価を頂いています。
ベルトラ(https://www.veltra.com/jp/
―日本人ならではのニーズがあるということでしょうか。
はい、日本人は細やかな差を重視する傾向があります。たとえば、「ツアー中の昼食を、ツアーのグループから離れて自分たちだけで食べる」「現地のものを皆と一緒に食べる」どちらかを選べるなど、細かいカスタマイズが喜ばれます。
また、最近ではローカル志向もあり、食事だけでなく移動もトゥクトゥクや市内バス、自転車などの「地元っぽいもの」を使いたい、というご要望があります。

こういったニーズを、これまでにお寄せいただいた約40万件の体験談やお問合せから拾い上げて商品化しています。現地のツアー催行会社に任せきりですと、タイに旅行に行ったのに中華料理屋で食事をする、みたいなことも意外とありますので…。
―それは衝撃的ですね!

SEOが強くても、「失敗したくない」旅行者の再訪問を促すリマーケティングは欠かせない

―御社はSEOが強く、色々なキーワードで検索結果上位に出てきます。そもそもデータフィード広告は必要なのでしょうか?
確かに、SEO経由のお客様が 50% ほどです。ただ、1回の訪問でツアーを予約するケースは少なく、半分ほどの予約が平均して5回以上訪問されます。つまり、再訪問していただくことが重要なのです。実際、Criteo広告などのリマーケティングは効果も高く、評価しています。

弊社の多数商品は一人当たり1万円前後と、決して高額ではありません。しかし、お客様がその場所へ行くのは一生で一回かもしれませんから、「失敗したくない」という気持ちが強いのではないでしょうか。そのため多くの方が、何度もサイトを見て検討されるのだと思います。

データフィード運用を、アウトソースからツール管理へ。ROAS大幅改善の施策とは

―そのリマーケティングで必要となるデータフィードの管理を、アウトソースから、dfplus.io を使った自社管理に変更されました。運用されてみて、いかがですか?
広告代理店へのアウトソースをやめ、dfplus.io を導入して1年以上になりますが、効果が大きく改善しました。
主力のCriteoでは、導入後の1年間を前年と比較したとき、広告費がほぼ同程度で、ROASが1.24倍に改善しています!

導入にあたり、今まで放置していたデータフィードを改善したことで、この効果が出たのだと思います。元々Criteoは効果が良かったので、いかにより多くのクリックを集めるかに注力し、フィード改善を行いました。例えば、オプション項目として「〇%OFF」といった値引き率や5段階のスターレイティングを表示するなど、広告クリエイティブの視覚的な訴求を強めるなどです。

具体的な改善内容を検討する上で、フィードフォースさんの経験の豊富さが他社と全く違うことがよくわかりました。「他社さんでも効果でてますよ」と豊富な事例からアドバイスいただけたのが、非常にありがたかったです。サポートの方も柔軟にすぐ対応してくださいました。

また、dfplus.io 自体も使いやすくて良いですね。弊社で dfplus.io の導入を担当したのは、システムにあまり詳しくない担当者でしたが、GUI(編注:グラフィカルユーザーインターフェース。画面UI)が非常に使いやすいので、初期設定も簡単にでき、広告掲載NGの商品の除外処理などもすぐに設定できました。
* dfplus.io では、単にデータフィードを作るだけでなく、「成果を出す」ことをゴールとした機能改善・サポートを行っています。詳しい資料はこちら

インハウス運用における媒体選定・情報収集のポイント

―データフィード広告の運用体制についてもお聞かせください。
以前は広告代理店に、運用もデータフィード管理も任せていました。ですが、データフィード広告では媒体側のAIによる最適化が進み、運用による最適化の比重は下がっています。「広告代理店に運用してもらう意味があるのだろうか」という思いがあり、率直に広告代理店とそのことについて話し合いました。その結果、インハウス運用になった経緯があります。
―インハウス運用では、代理店からの媒体提案や情報収集を受けられないというデメリットもありますが、それぞれどのようにされていますか。
媒体は converting・branding の2つの軸で選んでいます。データフィード広告は converting、費用対効果に基づく指標で選定します。まずはROIの想定を出します。ただ細かくシミュレーションを詰めていくよりは、少額でテスト配信をして判断をすることが多いです。
ちなみに branding については、社名検索数や、SNSでのハッシュタグ投稿数などで計測します。

情報収集については、広告媒体の担当者はもちろん、「dfplus.io」のようなサービスの担当者とも仲良くなり、情報提供してもらうことを心がけています。あとは各メンバーが積極的にセミナーに参加したり、情報媒体で情報収集したりですね。
現在マーケティングには7名が関わっており、それぞれリスティング広告・SEO、アフィリエイト、CRM、メルマガ、SNS、キャンペーンを担当するほか、データ担当が居ます。
―はっきりとした検討軸や情報収集意識を持たれていて、マーケティング部門内にデータ活用担当もいらっしゃるのが素晴らしいですね。

今後は個人情報保護を含め、安心して使えるサービスへのブラッシュアップに注力

―現在取り組まれているマーケティング課題は何でしょうか?
やはり、GDPR/CCPA、個人情報保護法改正などの動きです。これまで以上にお客様に寄り添ったサービス提供が必要だと思っています。お客様にファンになってもらい、ブランドに心を開いて頂き、安心してご利用いただけるようにしていきたいです。

安心は、心から旅を楽しんでいただくために欠かせない要素です。そもそも海外旅行はワクワクする反面、不安も多いものです。その不安を払拭するためには、私たちとしても単にツアーを販売するだけでなく、現地情報や渡航情報など、適切なタイミングで適切な情報提供を行うべきだと考えます。こうした点でも更にサービスの提供に磨きをかけ、最高の旅行体験をお届けしたいと思います!

また、今は旅行需要は落ち込んでいますが、再開した時に向けて商品開発を粛々と進めています。例えば、環境保護に関するツアーや、失われつつある文化を学ぶツアーなど、楽しむだけではなく学びにもなるような商品を企画しています。従来のオプショナルツアーよりも、もう一歩深い体験をご提供できればと考えています。
―新商品の展開、楽しみにしています!
※この事例の内容は、2020年3月に実施したインタビューに基づいて作成しました。
※事例の内容は掲載時点のものです。