
多くの Web 広告で成果のカギを握る「広告クリエイティブ(=広告に含まれるテキスト情報や画像・動画などの形式、デザインなど訴求する情報全般)」。
その改善には、競合他社のクリエイティブからヒントを得ることが効果的です。
この記事では、各広告媒体が提供する無料ツールで、他社のクリエイティブを確認する方法をご紹介します。
※この記事は、2025 年 1 月末時点で確認できた情報をもとに作成しています。
AI による運用自動化で重要性を増す「広告クリエイティブ」
広告クリエイティブは、広告成果を測る指標を左右する非常に重要な要素です。もちろん予算調整や入札などの運用面も成果を左右しますが、Google の P-MAX キャンペーンに代表される AI による自動最適化の動きが各プラットフォームで活発化しているため、運用で劇的な改善を行ったり、競合に差をつけることは難しくなりつつあります。これにより、相対的にクリエイティブの重要性は上がっているといえます。
ユーザーは、訴求内容が劣っていたり、自分のニーズに合わなかったりする広告をクリックしません。しかもその判断は非常に早く、例えばバナー広告の平均注視時間は Web ページ全体のわずか 0.33% という調査結果があります(※1)。これは、閲覧時間が 2 分の Web ページの場合、ユーザーが広告を見るのは 4 秒足らずということになります。
また、動画広告の代表格である TikTok 広告では、冒頭 5 秒間の露出が広告認知に与える効果の大半を占めるとされています(※2)。
※1:バナー広告での視線手がかりの提示方法が商品の記憶と評価に及ぼす影響
※2:https://ads.tiktok.com/business/ja/blog/warc-report-vol04
つまり、一目で自社の商品の魅力を伝えるクリエイティブでなければ、自社の商品や求人、サービスに競合優位性があっても見てもらえず、機会損失につながってしまいます。
そこでオススメなのが、まずは競合他社の広告を確認すること。他社広告の調査には以下のメリットがあり、自社の広告をブラッシュアップするうえで有効です。
自社商材において成果の良いクリエイティブの傾向を把握する
(複数の競合が似た訴求やフォーマットで掲載を続けている場合は、それがその商材・業種において成果の良いクリエイティブである可能性が高い)差別化要素を見つける
(他社の訴求は、自社の競合優位性を明確にするヒントになる)自社広告の改善点を見つける
Google、Criteo、Meta、TikTok 広告については、媒体の公式サイトにて、無料で確認できます。
Google 広告
Google 広告のクリエイティブは、Google が提供する「Google 広告の透明性について」で確認できます。
Ads Transparency Center
確認方法
広告主名またはウェブサイト名で検索します。「広告主名」は、Google 広告アカウントの名前を指します。後述する Meta や TikTok と違い、関連キーワードでの検索はできません。
掲載期間、掲載地域、プラットフォーム、トピック(「すべて」または「政治広告のみ」)で絞りこむことができます。

確認できる内容
検索、ディスプレイ、YouTube、Gmail でユーザーに配信された広告のクリエイティブと最終掲載日を確認できます。広告は、過去 365 日間以内に配信されたもののみ表示されます。
ランディングページは確認できません。
▼検索結果(イメージ)

活用のポイント
お探しの広告が表示されないときは、以下に該当する可能性があります。
広告主の適格性確認を完了していない
Google 広告のアカウント主と広告主が異なっている
稀なケースですが、広告主が、広告代理店の Google 広告アカウントで配信している場合などがこれにあたります。過去 365 日以内に広告を掲載していない
なお、Google 広告は、実際に表示された広告からも調査が可能です。表示された広告の右上「Ads by Google」をクリックすると、「この広告主について」で広告主と地域を確認できます。「他の広告を表示」をクリックすると、「Google 広告の透明性について」に遷移し、その広告主の検索結果が表示されます。

Meta 広告(Facebook, Instagram ほか)
Meta 広告のクリエイティブは、Meta が提供する「広告ライブラリ」で確認できます。https://www.facebook.com/ads/library/
一部の機能(広告の報告と成人向けコンテンツの表示)を除き、Facebook アカウントを持っていなくても利用可能です。
確認方法
地域と広告カテゴリ(「すべての広告」または「社会問題、選挙または政治関連」)を選択後、広告主またはキーワードで検索します。
キーワードは、引用符で囲んで順序どおりのフレーズで検索したり、任意の順序で単語を指定したりできます。
下記の項目で絞り込みも可能です。
言語
広告主※キーワードで検索した場合
プラットフォーム(Facebook、Instagram、Audience Network、Messenger、Threads)
メディアタイプ(画像、ミーム、画像とミーム、動画、画像・動画なし)
オンラインのステータス

確認できる内容
Facebook・Instagram など Meta 製品で現在掲載されているすべての広告について検索することができ、以下の項目を確認できます。
クリエイティブ
掲載開始日(テキストや画像、動画など)
配信プラットフォーム(Facebook、Instagram、Audience Network、Messenger、Threads)
ランディングページ
▼検索結果(イメージ)
また、「広告主ページ情報」では、広告主に関する以下の情報が表示されます。
Meta 製品のアカウント名
Facebook ページの基本情報(管理団体、変更履歴、作成日など)
活用のポイント
Meta 広告ライブラリでは、インプレッションの日付別で検索できます。「掲載開始日が古い(長期に渡り配信されている)」「類似するものが多い」クリエイティブは、広告主が成果を上げているクリエイティブの可能性があるので、参考にすると良いでしょう。
Criteo 広告
Criteo 広告のクリエイティブは、Criteo が提供するデモサイトにて確認できます。https://www.criteo.com/jp/demo/
確認方法
Criteo 広告は、閲覧者の行動履歴に基づいて、掲載商品やクリエイティブがリアルタイムで最適化されます。そのため、実際のクリエイティブを確認するには、下記の手順を踏む必要があります。
クリエイティブを確認したいストアにアクセスし、商品詳細ページを 3~4 ページほど訪問し、典型的なブラウザの動きを再現する
上記デモページをリロードする
確認できる内容
リロードすると、閲覧した商品やそれに関連する商品を含むリターゲティング広告のバナーが表示されます。クリエイティブとランディングページを確認できます。
TikTok 広告
TikTok 広告のクリエイティブは、TikTok の公式ライブポータル「TikTok Business Creative Center」で確認できます。
https://ads.tiktok.com/business/creativecenter/
確認方法
Business Creative Center 内の「トップ広告ダッシュボード」にて、以下を入力します。
ブランド
商品キーワード
トレンドキーワード
検索結果は、下記の項目で絞り込みが可能です。
配信地域
業種
目的(トラフィック、アプリインストール、動画再生数など)
掲載時期(過去 7・30・180 日間のいずれか)
言語
広告フォーマット(Spark Ads またはそれ以外)
いいね数
また、リーチやクリックスルー率、動画視聴率などで並べ替えできます。

確認できる内容
Business Creative Center では、パフォーマンスが良いオークション広告について、以下を確認できます。
配信地域
産業
目的
ブランド名
クリエイティブ(動画、キャプション)
広告パフォーマンス(いいね数やコメント数、クリック率、予算など)
AI バーチャルアシスタント(TikTok Symphony Assistant)による動画分析
インタラクティブ時間分析(1 秒ごとのクリック率やコンバージョン率など)
おすすめの広告
ランディングページは確認できません。
また、検索結果に表示されるのは、広告主の許可を得たものに限られているため、確認できない場合もあります。
▼検索結果(イメージ)

活用のポイント
「トップ広告ダッシュボード」は、クリエイティブ(動画の内容)だけでなく、各広告のいいねやコメント、シェアの数や、1 秒ごとのクリック数 / 率やコンバージョン数 / 率、残存ユーザー数(離脱せずにその秒数に視聴を続けているユーザー数)なども開示されています。
各指標について業界平均に比べてどの程度かも算出されているので、自社業界の動画広告の傾向を調べたり、より成果が良い他社広告から動画のヒントを得ることができます。

また、Business Creative Center では、パフォーマンスが良い広告を調べる機能以外にも、様々な機能が提供されています。
【動画制作のヒントを得る】
動画を制作したり、キャンペーンの成果をあげたりするためのヒントを得ることができます。
https://ads.tiktok.com/business/creativecenter/tiktok-creative-tips-finder/
【トレンドを調べる】
ハッシュタグ、楽曲、クリエイター、TikTok 動画について、トレンドを調べることができます。結果はランキング形式で表示され、各項目について、投稿数や関連動画、オーディエンスの年齢層などを確認できます。
https://ads.tiktok.com/business/creativecenter/inspiration/popular/hashtag
【TikTok 広告制作に便利なツールを見つける】
TikTok が提供する無料の動画エディターやテンプレートを見つけることができます。https://ads.tiktok.com/business/creativecenter/tools/
その他の媒体は有料ツールが必要
Google、Meta、Criteo、TikTok 以外の主要な広告媒体については、公式にクリエイティブを確認できるサイトやツールは確認できませんでした。
前章でご紹介した 4 媒体以外について知りたい場合や、上述のサイトでは確認できない情報をお求めの場合は、有料の広告分析ツールや競合調査ツールの活用を検討されると良いでしょう。
データフィードで「選ばれる」広告クリエイティブを実現!
無料で他社の広告クリエイティブを確認する方法をご紹介しました。
今回ご紹介した媒体を始めとする「データフィード(商品フィード、カタログ)」を利用する広告では、クリエイティブのほぼ全ての構成要素をデータフィード内の情報が規定します。
そのため、他社の広告を調査した結果「この訴求の効果が高いようなので、自社の広告にも追加したい」「もっと情報量が多いクリエイティブにしたい」といった気づきがあった場合は、データフィードの改善・最適化に取り組むのがオススメです。
「○○の情報を増やしたいが、どの項目を使えばいいかわからない」「設定したのに、意図通り反映されない」などお困りのことがあれば、下記からお気軽にお問い合わせください。






